イジワルな初恋



「私……、中矢君に伝えられなかったことがある」




ーーいつもと少し違う中矢君は、俯いたままで。


ーー『あのさ……俺……』




「あのね…私……」




ーーだけど次の瞬間、私の目を真っ直ぐ見つめて言った。


ーー『俺、りりーのことが……好きなんだ』






「私、中矢君のことが……好きでした」




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