美月~大切なあなたへ~

*龍心の視点*

あ~あ…


日明先生に知られてしまった…



でも、沖田先生が言った方がいいっておっしゃったし……



別に…好きって言える想いかどうか分かんないし…



ていうか………



『日明先生!!うるさいです!騒がないでください!!』


「だってだってだって!!!」



まぁ、信じられないのも無理ないが。


以前、生徒と関係を持ってしまった後輩がいた。

俺はその後輩に、

“教師としての自覚が足りなかったんだ。生徒と仲良しの先生になるのは自由だが、きっちり壁を作れ。
1人の生徒を特別に想うなんて、教師として良い事とは言えない。”

と言った。



日明先生もその現場にいたし、その俺が、1人の生徒に固執しかけてるなんて、ビックリどころじゃないだろうな。





ましてや、“もう誰も愛さない”と言ったことだってあった俺がだ。



別に…


忘れてた訳じゃない。永遠に忘れない。



ただ……


アイツも、今の俺には腹立ってきてるだろうし。




俺の一番愛した人……


そして今も愛してる人…






柚莉恵…








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