美月~大切なあなたへ~
私は初日、このクラスで“天然”の地位を獲得した。





「え~んじゃ、俺のクラスでの方針、とかでも話すかな。3年間の注意も合わせて。」



全員の自己紹介が終わると、日明先生が時計をチラッと見て話し始めた。



「まず、俺はあまりお前らを叱りたくはない!だからって、悪い事してほったらかしじゃねーぞ。面倒臭いわけでもない。俺は、お前らを信じてるって事!つまり、お前ら!!悪い事すんなよ。俺の信用を裏切るな!」




日明先生は、真剣な顔をして、私達に強く言った。



日明先生は、一言一言、言う度に表情が変わる。私はなんとなく、その変化をジッと見つめていたくなった。



「叱りたくはないって言ったけど、注意はするぞ。授業中に寝てたり、服装が乱れてたりしたらな。あと、どんなに優しい先生にも、ちゃんと敬語使え!たまにタメ語使う奴がいるんだよ。ケジメはつけような!
んじゃこれ位で、明日は係・委員会決めな!」





日明先生…


本当に不思議な人だよ。
切替えが速いと言うか、なんというか…。


まぁ、服装も性格も、印象に残る先生だね。





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