君に出会えたこと。

巧side





―――


あんなかっこいい彼氏がいる市川さんが振り向いてくれるはずないよなあ…





「巧!!!お前今日放課後開けとけよ!!!」




ケータイをいじっていた犬史が突然言った。



「へ?なんで。」



「合コン行くぞ!!!合コン!!!」



「はぁ!?」




「まあ、かわいい子集めてやるから頑張れ!!!」




「俺行かねえ。」




「乗り気じゃねえな。お前,この前の恩忘れたわけじゃねえよな?」




「あ?」



「巧,頭いいからって補修さぼりやがって!!!俺がお前の分まで課題やったんだぞ!?」



「あー…」


そんなこともあったけなあ…行かなかったら一生言われ続けそうだし…




メンド!!!



「な?人数合わせだし,居るだけでいいから!!!」




「人数合わせならそこらへんのやつ連れてきゃあいいじゃねえか。」




「き,今日はみんな忙しいんだよ!!な,じゃあ頼むぜ!!!」



「ちょ,ま!!!」



ピューという効果音と一緒に犬史は去ってった。






まじ、めんどい。



*

< 24 / 36 >

この作品をシェア

pagetop