Live as if you will die tomorrow
いつ、死んでも良い人間じゃなければ、空生の傍にはいられない。
そう、例えば。
明日、死ぬかのように生きている人間じゃないと。
ーあ。
客との会話が一段落して、視線を巡らせると、崇が相変わらず暗い表情で、無言を貫いている。
空生も空生で、グラスの中身が空になったことすら気付いていないようで、物思いに耽っている。
「零、お代わりは?」
案の定、声を掛けて初めて、空生は自分のグラスが空になっていて、更に氷も溶け始めているということに気付いたようだった。
「…いや、いいや。ちょっと、、仮眠、取ろうかな。上のソファ、借りていい?」
ーまただ。
空生の反応が、自分の読みとはずれて、しかもまた仮眠するという。
「いいけど。珍しいね?」
素直に漏らすが、空生は俺の質問に答えることなく、スツールから降りて、二階へと上がっていく。
その後ろ姿を見送りつつ。
「氷が溶けたのにも気付かない位考えてる事って何?」
届かない疑問を呟いた。