Live as if you will die tomorrow
予想に反して、空生は暫くルナに来なかった。
たまに来ても、直ぐに帰ってしまう。
制服はまるで忘れ去られたかのようにスタッフルームにぽつんと置いてけぼりにされていて。
ー就活終わったのか?
休憩に入る度に、ひっかかる。
これがただの上着とかだったらなんとも思わなかったかもしれないが。
ー学校はどうしてるんだ?
それより何より、ここ数日の空生の様子がおかしい。
話しかけられるのを拒むように、俺が接客してる時や、崇のいない時を狙ってルナに顔を出しているように見える。
表情が無さ過ぎて、苛々しているのか、落ち込んでるのか、楽しんでるのか、ただぼんやりしているだけなのか、読み取れない。
ー一体何を考えているんだろう。
何が、あったんだろう。
男同士っていうのは、女みたいに何があってどうこうしたなんて話を、聞き出そうとはしない。
だからほとぼりが冷めるまで、俺も放って置くつもりだった。