Live as if you will die tomorrow
「ーなんだよ、来てたんなら、中に入ってくれば良いのに。」



火を消してしまう雨を鬱陶しく振り払いつつ、裏口から数メートル先に居る空生に声を掛ける。



それなのに、空生は微動だにせず、真っ暗な空を見上げたまま。



「おい」



雨音は、そんなに強くない筈なのにー


聞こえないのかと、不思議に思いながら、仕方なく空生に近付いた。



それでも、空生は返事をする所か、こちらを見ようともしない。




「…どうしたんだよ?」



思わず腕を掴み、無理矢理振り向かせた。



「…あ、燈真。」



「あ、じゃないでしょ。」


一瞬焦点が合わなかった瞳が、やっと俺を認識したらしい。

その様子に、俺は苦笑する。






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