沈黙の境界線
でも
そんな彼が私に投げ掛けたたった1つの言葉が、彼は普通の健全な高校生ではない確信を私にもたせた。
「今日は母親に部屋に閉じ込められたから学校に行かずにすむんだ。
今日は一日中ラテと話してられる。」
閉じ込められた。その言葉が引っ掛かった。
「17歳にもなって閉じ込められたなんて・・・ただのサボりでしょ?」
学校に行くのが面倒な理由を母親を悪者にして言っているのかとも考えた。
けれど
話しは違った。
会ったこともないモカの話を全て信じて聞くのはおかしいことかもしれない。
けれど、初めて彼とこのネットという世界で繋がりを持ちたいと思った時と同じ。
直感だったけれど
彼が嘘をついているようには思えなかった。