不良探偵
それでも耕介は青年の手を放さない。

何度も何度も、青年の顔面に膝を打ち込む。

それを嫌がって、もう片方の手で顔面を守るも。

「うぐっ!」

今度は青年の脳天に肘を落とした。

片腕で頭を抱え、肘を防ごうとする青年。

するとまた、顔面に膝を叩きつける。

どうあがいても、耕介の攻撃から逃れられない。

執拗に青年を殴り続ける耕介。

やがて青年は心を折られ、ただただ蹲って耕介の攻めを耐え続けるしかなくなる。

腕を放してもらえないまま、永遠に続くのではないかと思うほどに殴られ続ける。

青年に出来る事は、耕介の怒りがおさまるまで耐え忍ぶ事のみ。

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