不良探偵
これだけ嫌がらせをされていながら、飄々としている耕介。

精神的に参っている雛罌粟を庇いながら、自分はどこ吹く風といった表情で毎日近所を行き交う。

まるで堪えていない。

そんな耕介の姿を、犯人はどう思っただろうか。

…ある夜。

蓮杖探偵事務所の裏口に、人影があった。

灯油缶の中にガソリンを入れて運んできた人影は、それを事務所の裏口に撒き散らし、ポケットからライターを取り出して…。

「見え見えなんだよ」

放火しようとしていた所を、耕介に捕まった。

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