不良探偵
論戦では耕介の圧勝。

しかし怒り狂った鏑木の拳は、笑い事では済まされないほどに強力だった。

まるでヘビー級のプロボクサーのそれだ。

鈍器で殴られるのと同等の威力。

まともに食らえば只では済むまい。

少々挑発し過ぎたか。

吹き荒れる暴風のように、鏑木は拳を振り回して耕介を狙う。

激しい打撃音が、クラブの下の階にまで響く。

それを聞いた他の客が通報したのだろうか。

「!!!!!」

いきなり踏み込んできた我妻が、天井に向かってデザートイーグルを発砲した!

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