君との距離40センチ。
「あはは。
廉は出不精だから来ないと思うよ?」
「なら行く!」
失礼極まりないけど、
やっぱり恐いものは恐いのだ。
「じゃあ明日、色々と決めなきゃね。」
「うん!
桜祭りまで散らないといいねぇ。」
「そうだねぇ。」
ライトアップされている桜のトンネルを
抜けて、我が家は直ぐにある。
「翔くん、ありがと!
うちここだからもう大丈夫!」
「紅ちゃんってお嬢様なの?」
でーんと構えた我が家を見て、
驚いた様に翔くんは言う。
「えーっと…。
所謂、慰謝料邸宅でして。」
離婚家系の我が家は、
お祖母ちゃんを筆頭に
叔母、母、姉と皆バツが付いていて、
慰謝料で建てられた3世帯住宅なのだ。