クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
力の差は歴然だ。

「抵抗しても無駄だよ。他の男のとこなんか行かせない」

氷のような冷たい目で見られ、涙が込み上げてくる。

私……軽蔑されてる。

「違う!」

そんな意味で言ったんじゃない。

他の人なんてどうでもいい。永遠以外は欲しくないのだから……。

永遠の迷惑になりたくなかったから……だから『今夜だけ』って言ったのに……。

何故誤解されてしまうのだろう。

悲しくて胸が痛くなる。

「……そうじゃない!」

目に涙を浮かべながら首を大きく横に振ると、永遠は手を止めた。

「何が違うの?はっきり言わないとわからない。杏の悪い癖だよ」

肌を突き刺すような冷たい声音。

永遠の漆黒の瞳が私の目を射抜く。
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