クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
「……はい、誓います」

姉の声は震えていた。

過去に映画やドラマの撮影で何度も花嫁役をやった彼女も、自分の本当の式ではかなり緊張しているようだ。

そんな姉を湊さんはとても優しい目で見ている。

今日は何故だろう。

いつもポーカーフェイスなふたりの想いが、見ているこちらにも伝わってくるような気がした。

指輪の交換が終わり、感動的な誓いのキスも終わってふたりが退場すると、参列者の私と永遠も彼らの後に続いた。

「とても素敵な式だったね」

私が永遠にそう言うと、彼は「ああ」と頷いて私の手をギュッと握った。

「杏の花嫁姿すぐに見たくなった」

甘い声で永遠にささやかれ、ドキっとする。

昔の永遠はもっとクールだったのに、彼も変わったような気がする。
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