クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
「熱はないけど、顔色が悪い。俺はもう行くけど、少し休んでけば」

呆然とする私の頭に軽く手を置くと、永遠は何事もなかったかのようにこの場を去っていく。

「……心臓に悪すぎるよ」

顔の熱が一気に上がる。

不意打ちでやられる方はたまったものではない。

一瞬だったけど、永遠の額はひんやりして気持ち良かった。

まるで彼の心の中みたい。

いつも落ち着いててクールで……。

ドキドキしてるのはいつだって私だけ。

心を落ち着かせるために、永遠が入れてくれたコーヒーをゆっくり口に運ぶ。

「甘くて優しい味」

ミルク二つに砂糖少々。

私の好きなコーヒーの味だ。

「……覚えててくれたんだ、永遠」

ほんのちょっとしたことなのに、心にじわりと永遠の優しさが染み込んだ。
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