クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
そんなことを考えながら歩いていると、後ろから誰かに肩を捕まれた。

「え?」

立ち止まって後ろを振り返ると、そこには永遠がいて思わずドキ。

急に現れないでよ。まだ心の準備してないのに……。

会社に行けば永遠に会う。でも、正門入る前に彼に会うなんて想定してなかった。

永遠とは相変わらずだ。

私が彼を見る度に切ない気持ちになるのに、彼はいつも平然としていて私と目が合ってもクールなまま。

「それ以上歩くと電柱に激突するけど」

永遠が電柱を指差しながら、いつもの淡々とした口調で注意する。

「……あっ、ホントだ。ありがとう」

正面に顔を戻すと鼻の数センチ先に電柱があって、ギョッとした。

「何ボーッとしてんの」
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