クールな御曹司はウブな彼女を乱したい〜抱き尽くされる溺愛初夜〜
「ねえ、どうして逃げるの?」

彼の漆黒の瞳が私の目を捕らえる。

何を馬鹿なことを聞くの?言えるわけないじゃない!

視線をずっと合わせてたら私が必死で止めている想いが溢れ出して……あなたに気づかれる。

「……何のことかわからない」

平静を装っても、瞳が揺れるのは止められない。

「杏は昔から嘘が下手だよね」

私の心の動揺を察したのか、永遠はフッと微笑した。

「嘘付きな子にはお仕置きしないと」

その不穏な台詞に身体がゾクッと震えた。

キスされるって思ったのに、永遠から逃げられない。

彼の瞳が私を逃がさなかったのだ。

永遠が私の唇を甘噛みしながら口付ける。

甘い痺れが全身を襲って、私は彼のキスを受け入れた。

流れていた時間が止まる。
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