意地悪なあいつと同居生活♡
私は今朝あったことを全て話した。
その後、友梨は目を輝かせ、私の手を握る。
「ちょっと!それ絶好のチャンスじゃん!これを機会に裕也君と恋人同士になっちゃいなよ!」
「だから好きじゃないって!」
もう何度言ったらわかるの…。
私は呆れて目を廊下に移す。
すると、廊下で裕也が女の子と楽しそうに話をしているのが見えた。
あの子…学年で一番可愛いって言われてるA組の中村美麗ちゃんだ…。
美麗ちゃんは、目がぱっちりして大きくて、まつげもくるんってなってて、スタイル抜群、髪はサラサラなロングヘア。こんな完璧な女の子を見るのは高校に来て初めてだった。
私はじーっと2人を見る。
不思議なことに私は2人が本当に付き合っているように見えてきた。
裕也って…あんなにカッコ良かったっけ?
私は自然にそう思った。
裕也のあんな楽しそうな顔、久しぶりに見た…。
裕也が誰と話してようが自分には関係ないのに、なぜか胸が痛む。
それに気づいたのか、友梨が心配そうに声をかける。
「ん?どうしたの?」
こんなこと言えるはずもなく、私は誤魔化す。
「ううん…何でもない!ちょっとトイレ行ってくるね‼︎」
そう言って、私は足早にトイレに向かった。