やっぱり俺のお気に入り
「あっちに座ってる子、龍斗のこと見てるね」



未来がチラっと見た先には女が二人、確かにこっちを見てた。



でも俺のことより未来を見てる。



「違うよ。俺じゃねぇって。お前のこと見てんだよ。ってかさ、俺といるとことか見られたたらマズくない??」



雑誌でもテレビでも今の未来は顔が知られてる。



その点、俺は一般人。



未来の環境、置かれている立場なんかを考えねきゃいけねぇんじゃないか??



俺と一緒にいるとこなんか見られていいのかよ?



それって未来にとっては都合が悪くない??



「なんで??好きな人と一緒にいることが悪いことなわけ??」



「俺もよく分かんねぇけどさ、人気とかに影響が出るとか・・・スキャンダル・・・みたいなさ・・・・・」



「ははっ、あたし、アイドル路線じゃないしそんなの関係ない。気にしないもん。龍斗のことなら堂々と言える。あたしの大好きな大事な人ですって・・・」



そう言った未来は真っ直ぐな目で俺を見ていた。



「未来・・・変わったな・・・自分をしっかり持ってて、なんだかすげぇエライじゃん」



俺はそう言いながら、未来の頭を何度もクシャとしながら撫でた。



「龍斗と出会ったばかりの頃よりはたくましくなったでしょ?」



俺の言葉にニコッと笑い、おどけて見せる未来。



一緒にいると会えなかった事が嘘のように思えてくるんだよな。



たまらなくやっぱ・・・俺は・・・こいつが好きなんだ。

< 261 / 296 >

この作品をシェア

pagetop