やっぱり俺のお気に入り
「転校するの最初はね、スゴク迷ってたんだ。でも・・・あたし、どこまで頑張れるか分からないけど、歌うのが好きなの。あたしが歌う事で人を感動させてあげられたり、勇気づけてあげられたり出来る・・・そんなこの仕事が好き」



注文したカフェオレを美味しそうに一口飲んだ後、未来が嬉しそうに言った。



未来は自分の好きな事を見つけたんだ。



目を輝かせ、仕事の時の色々な事を俺に話す未来。



俺はそんな未来を見つめながら、耳を傾ける。



俺も・・・・・



こんな俺でもいつか・・・・・



未来のように、夢や希望を現実に出来るのだろうか?



こんな風にいつか俺も未来に話せる日が来るといいよな。



俺も見つけたい。



俺の目標、俺の夢。



今日は未来にこうして会えてよかった。



なんだかそう思っていた。



会えない距離じゃねぇ事も分かった。



こんな生き生きとした笑顔の未来。



未来に会えた事で俺の心の中も晴れていく。



モヤモヤした気持ちが透き通っていく。



未来のおかげだな。

< 262 / 296 >

この作品をシェア

pagetop