やっぱり俺のお気に入り
小さな公園のベンチに座る。



「未来ちゃんも隣においでよ」



俺は手招きして、立ち止まってオロオロしている平岡未来を呼ぶ。



俺と目が合うとさらに顔を赤くしてうつむく。



緊張しているのか顔が強張っているようにも見える平岡未来。



なんか・・・何て言うかさ・・・



ホント俺の周りにはいないタイプの女だよなっ・・・・・。



なんだか知らねぇけど、思わず笑顔な俺。



そして笑った俺に反応するかのように、



「なんか・・・あたし変ですか??っていうか・・・・・あたし・・・こうして龍斗君・・じゃなくて雨宮君と一緒にいることが夢みたいで・・・・・」



俺を見て、下を向きさらにまた恥ずかしそうな表情を浮かべる平岡未来。



「雨宮じゃなくて、龍斗でいいよ」



「え・・・いえ、そんな馴れ馴れしく呼べません・・・あ、でも・・・呼びたい・・・かも?・・・です」



「あははっ、どっちだよ?龍斗って呼んでよ。俺も未来ちゃんってもう呼んでんじゃん」



俺がそう言ってまた笑うと、



今度はつられたように平岡未来も笑った。

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