After -deconstruction "God Ideology"
*
カハシであった水神は,夜眠れないでいた.
今までは毎日のように出陣指令が出ていた.
今日もミナトシティの攻防も続いているはずなのに,マジックヴィレッジの中にいる.
マジックヴィレッジ内で人を見かけることがなかった.
広い村に自分ひとりしかいない.
「どうやら,下女に見捨てられたみたい.」
何もすることはなかった.
下女を探しても見つけられなかった.
「大体,いつもそうなんだ.
下女が来るのは下女の用事があるときだけだ.」
それでも何もすることがなく,書物庫に来ていた.
水色ののっぺりとした空間は耐えがたかった.
書物庫も他の部屋の同じく音がなかったが,物はあった.
本である.
本は逃げることなく,とどまり続けている.
「僕もそう.
ここに来るのは本に用事があるときだけ.
同じなんだよね.」
適当に棚から本を取った.
棚と本がぶつかり合う音がした.
水神は本を持っている.
「本って本当にえらいよね.
いつもここにある.
なんていう本だろう.」
カハシであった水神は,夜眠れないでいた.
今までは毎日のように出陣指令が出ていた.
今日もミナトシティの攻防も続いているはずなのに,マジックヴィレッジの中にいる.
マジックヴィレッジ内で人を見かけることがなかった.
広い村に自分ひとりしかいない.
「どうやら,下女に見捨てられたみたい.」
何もすることはなかった.
下女を探しても見つけられなかった.
「大体,いつもそうなんだ.
下女が来るのは下女の用事があるときだけだ.」
それでも何もすることがなく,書物庫に来ていた.
水色ののっぺりとした空間は耐えがたかった.
書物庫も他の部屋の同じく音がなかったが,物はあった.
本である.
本は逃げることなく,とどまり続けている.
「僕もそう.
ここに来るのは本に用事があるときだけ.
同じなんだよね.」
適当に棚から本を取った.
棚と本がぶつかり合う音がした.
水神は本を持っている.
「本って本当にえらいよね.
いつもここにある.
なんていう本だろう.」