封印の虹 Vivid army
ストーリィとモチーフをを作り終えたら、次はストーリィとモチーフの歴史を教えると教官が言っていた。それまで同じ武器を使う先輩に使い方を教えてもらうらしい。しかし私の場合、同じものを使っている人がいないので預言書を見ながら練習しなければならない。

「私は預言者の末裔、ラリマーよ。よろしく」

青いヴェールを被り、預言書を持った女の人が私に教えるらしい。旗を振ってみてと言われ、旗を振ってみる。

「えいっ!」

「まだ力が弱いわね……目の前に敵がいるのを祓うイメージでやってみて」

目の前に敵がいる……自然と力が入り、振ると言うより斬る感じになっていた。

「その調子よ、白い光も見えやすくなったわ!」

私にも少し見えた。旗から振り撒かれたみたいな光の粒が。強くイメージできるようになってきて光の粒が増えていくのは嬉しかったけど、他の子たちが練習後に話しているのを見ていいなと思った。

「人と違うことは悪い事じゃないのよ」

心の中を読まれたのかと思うようなことを言われた。いつも私は人と違っていた。そしてそれを否定する人はいたけど、悪い事じゃないと言われたのは初めてだった。

「友達が待っているみたいよ」

見ると、愛恩と鼠優子と墨礼も待っていた。

「ごめん、待ってくれてありがとう!」

「気にしなくていいよ。そんなに時間経ってないから」

「そうだよ。あの時間に厳しい墨礼も何も言わずに待ってられるくらいだし……」

鼠優子がそう言うと、墨礼は顔を赤くした。

「別に、桃心を待っていたわけではないからな!鼠優子が桃心を待つから仕方なく……鼠優子、貴様には大事な話があるからな!」

「はいはい」

教室に行くまでの間、墨礼は鼠優子に説教していた。それを見て愛恩がなんだかんだ言って仲いいのかなと言ったら、2人そろって違う!と言った。
なんだろう、なんか平和だな。士官学校に入ったと言うのに。
こんな日がずっと続けばいいのにな
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