ラグタイム2号店
Ragtime2◆俺と一緒に逃げよう
静絵に出会って3ヶ月目のことだった。

「好きです」

明るい時に2人で会った時――たぶん、5回目くらいだったと思う――の帰り際に、静絵からそんなことを言われた。

「えっと…」

これは、告白をされたのか?

突然の状況に、俺は戸惑うことしかできない。

「私、初めて会った時から朝貴さんのことが好きだったんです」

戸惑っていたら、静絵が言った。

「朝貴さんと話をすることやこうして一緒に過ごすことが、最近では私の楽しみになってきました。

一緒に過ごすうちに、朝貴さんのことをもっと知りたいと思うようになりました」

静絵は俺を見つめてきた。
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