涙のあと
第2章 再会 そして…
僕は中学高校とサッカーをしていた




プロになりたかったが大学の推薦もとれないレベルだったのであきらめて普通に受験をした





とりあえずの大学なんて意味あるのかな…






今とりあえずの人生を過ごしている







今日は後輩を教えに同級生何人かで高校に来ている





「久しぶりだな!学校は楽しいか?」





「彼女はできたか?」






「今度飲もうぜ。」






友人との再会に会話も弾む




後輩は暑い中練習をがんばっている





「ちょっとトイレ。」





きれいなトイレがいいから僕は少し遠い校舎側のほうへ行った






途中にこの学校のシンボルともいえる大きな木がある




その下でカメラを空に向けている女の子がいた






すぐに分かった






あの時の彼女だった






彼女は満足気な顔で写真を撮り終えると、僕に気付かずこちらに向かってきた






「ごめんなさいっ!」






彼女にぶつかられるまで僕は動けなかった






「大丈夫ですか?」





「あぁ… 何を撮ってたの?」







「空を見てください!」





見上げるとそこには虹があった






こんなきれいな虹は見たことがなかった






そして彼女と一緒に見た






初めての虹だった
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