すべてが思い出になる前に
涼太の上半身をマジマジと見てしまった友理奈だったが、当本人は気にする素振りも見せず
「まぁいいや、風呂入れよ」
涼太は濡れた髪をタオルで拭きながら脱衣所を出て行った。
1つ隙を見せるとこんなところであんなことするんだから…
お風呂から上がって用意されていたパジャマを着た友理奈は、リビングのソファに座って寛いでいた涼太に声を掛けた。
「用意してくれたのは嬉しいんだけど、上下とも大き過ぎない⁇」
ダボダボのビックサイズを着ている友理奈を見下ろし、テーブルに置かれていたビールに手を伸ばし、一口飲んだ涼太から一言。
「可愛いじゃん、似合ってるよ」
白い歯を見せて笑う涼太を見て、友理奈は『絶対適当に返事したでしょ』と心の中で思った。