one more chance――美少年は女総長――
学校に着いた早々
周りには不良…
いや、族の溜まり場になっていた。
「おい、あいつ見ない顔だな」
「転校生かぁ?」
「なぁ、あの子可愛くね?」
ああ、またか
男が可愛いと言われても嬉しくねぇよ。
俺は職員室へと向かい、担任の先生に連れられ自分のクラスとなる教室へと入った。
中に入ると半分以上席が空いていた。
やっぱり、ここもあいつらと一緒なのか
担任もやる気ねぇし
教室に居るのほとんど女子と真面目君達だけってところか。
とか考えている内に担任が黒板に俺の名前を書き終え、自己紹介しろという顔を向けてきた。
「篠原 伶(しのはら れい)よろしく」
「席は…一番後ろの真ん中しか空いてないか」
俺は担任の言った席に座った。