one more chance――美少年は女総長――
風斗side
俺達が篠原を送っていく途中。
「類、だっけ」
「?」
「ここでいい」
そう言って俺達はバイクを止めた。
「家までじゃなくて良いのか」
「あぁ、コンビニ寄って帰る」
何故か篠原の顔が寂しそうに見えた。
「そっか、じゃあまた明日」と何かを感じ取ったのか
愁が言った。
「また明日ね伶ちゃん」
「おう!」
俺達は篠原を下ろしバイクを走らせた。
ミラー越しに後ろを見ると
篠原はコンビニへは行かず、反対方向へと向かった。
「あいつ…」
俺がそう言うと
冬悟さんが聞いてた見たいで
あいつも俺達と一緒で何か心に秘めている
「何も言うな」と言われた。