梅に鶯 ~新選組と私に刀~
悠真は、手打ちの蕎麦を持って来てくれていた


しかし、道場を出てすぐ



「悠真ぁー!抜け出したことがバレた!
帰るぞ!!」


広沢さんが呼びに来たのだ


「今からお蕎麦を湯がこうかと…」


「ばか!湯がくくらいこいつらでもできる
帰ろう!!」


大慌ての広沢さん、佐々木さんと違い


悠真は、落ち着いていた



「どうせ、怒られるんですから」



「つべこべ言うな!!」



「もう!わかりましたよ!
お二人は、そのまま黒谷へ戻って下さい!
私は、着替えて帰りますから!」



「いやいや、送ろう!」



「いいですよ!子供じゃないんだから!」



「佐々木 悠真は、自分で帰れる
一人の方が速いんだろ?」



「そうですね」



「一緒に怒られてやろうか?」



「やだぁ!なんか、誤解招きそうです!」





冷ややかな目を佐々木さんに向けた後




「では、お蕎麦振る舞えなくて残念ですが
失礼します!」






帰って行った…






悠真の蕎麦は、湯がきすぎたが


美味かった






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