LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―


ホールの中央に、ピアノが置かれた円形のステージがある。


そこに祥之助がいた。


黄金色の宝珠を伴うだけで、一人だ。



祥之助はピアノに向かっていた。


一心不乱、という言葉が脳裏に浮かんだ。


祥之助の十本の指は、鍵盤の上を繊細に駆け回っている。



音色だけが聞こえたときは、生演奏だとは思わなかった。


淀みもなく正確で、ひどく平べったい音に感じられた。


瑪都流《バァトル》のライヴを体験した後だから、なおさらだ。



黄金色の宝珠が祥之助の頭上に浮かんで、唐突に、ひずんだ輝きを発した。


祥之助は電流に打たれたように、ビクリと全身を硬くした。



ピアノの音色が止まる。ホールに余韻が響く。


その残響を踏み付けるように革靴を鳴らして、祥之助は椅子から立ち上がった。



「意外と早く追い付いたじゃないか。おや、ボクらは四獣珠の預かり手だけを呼びたかったんだが?」



祥之助の黄金色の目が、リアさんを見た。


反射的に、ぼくは動いた。理仁くんも同時だった。


リアさんの前に立った理仁くんが、チラッとぼくに笑ってみせる。


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