LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―
理仁くんは小さく笑って、言った。
「子どものころのわがままってね、おれの場合だけど、腹減ったとか眠いとかより強い欲求があったんだ。甘えたいとか、くっつきたいとか、そーいうやつ。
でも、恥ずかしいじゃん? なのに、変なスイッチが入るとさ、勝手に声になって聞かれちゃうんだよね」
同じだ。昨日のぼくと同じ。
【触れたい、助けてほしい、自分だけ見てほしい。無意識の欲求だった。恥ずかしいのに、望むことを止められなかった】
「でしょ? 姉貴はさ、そこを逆手に取るんだよね。ショック療法的な感じで。人前で思いっ切りギューッてやられたの。
自意識の強い幼稚園児のおれ、超恥ずかしくて。やめろーって感じで、声をシャットダウンする」