キミに…Kiss

────だけど…



「ダメッ!お礼もしないで帰らすなんてできない。コーヒーでも入れてくるから、ここに座って待ってて!絶対に部屋から出ちゃダメだからね」


「えっ、ちょっと!?」


俺の話を最後まで聞かず、母親の姿はすでにいなくなっていた。


娘が娘なら、その母親もかなりの強引ときた。


部屋にいるハメになってるし。


これも全部、なにも知らないで眠っているコイツのせい。


お世辞にもかわいいとは言えない宇宙人のキャラクターの人形が、いっぱいあるピンク色で統一された居心地の悪い部屋の中。


出てくるのは、愚痴とため息のオンパレードで。


仕方なクリーム色の小さなソファーに座ると



「あっ、もしかして…あれって」

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