押しかけ社員になります!


「…西野……眠く無いか、…大丈夫か?」

おかしなもので、確かに身体は部長と居ると熱くて…怠くて。今夜も沢山愛されたのだが不思議と起きて居られていた。何か話かしら。

「西野が知りたいか知りたくないか、そこは尊重してあげられないんだが、俺に関する事だから知って欲しい事があるんだ。聞いたところで何も変わらない。変える必要なんか何も無いからな。今まで通りでいい」

…とても、重要な事なのね。こんなに念押しして、変わらなくていいなんて前置きをするのだから。

「はい」

どうぞ、聞きます。

「会社は、俺の祖父が創業した会社だ。母親の方のな」

え、え?…部長、そう来ましたか…。会社の事で何かあるとは思っていましたが。では、正真正銘、お坊ちゃまなの?やはり…取締役に、行く行くは本当になっちゃうのね…。

「もう7年、…8年前かな。祖父さんが会長職も引退したのは」

だから私は知らないんだ。会社に興味を持っていれば、創業者の事、もっと記憶に留めていたかも知れないのに。会社に対する愛が足りないのね。…ごめんなさい。
部長の名前、聞けばピンと来ていたかも知れないのに。なんて事…。

「俺は親が離婚した時、母親姓になった。だから、まんま、創業者の名字なんだ。
それは別としても、当たり前だが、上の役員達はみんな知っている事だ」
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