愛を有する者
「じゃあ、あゆはその手鏡貰うのやめるね。」

「そうね〜。私もあげれないわ。」




そんな会話をしていた。

していたのに、していたのに。

その手鏡は今あゆちゃんが持っている。

あんなに大事にしていたのに。
あんなに2人の手鏡にまつわる馴れ初め
を幸せそうに話していたのに。


神様っていうのは残酷だ。

愛架さんはもっと生きて生きて幸せにならなければいけない人なはずなのに。


私は初めて、神様を恨んだ。





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