その背中、抱きしめて 【上】
「先輩、俺にキスされるの嫌?」
頭を横に振る。
嫌じゃない。
私、嫌じゃないんだ。
初めてキスされた時だって、すぐに突き飛ばすこともできた。
今だって、同じ。
高遠くんにキスされるの嫌じゃない。
ドキドキする。
でも安心する。
今、愛しいと思った。
もっと触れたいと思った。
高遠くんの後頭部を手をかけて、ぐっと自分の方に引き寄せる。
離れていった唇を追いかけるように
高遠くんの唇に自分の唇を重ねた。