モテ系同期と偽装恋愛!?

突拍子もないことを言い出した彼に、私は戸惑うばかり。

それだと、横山くんの気持ちを利用することになってしまうし、男性恐怖症がいつ治るかも分からないのに、その間ずっと偽の彼氏役なんてさせられない。

頷くことのできない私はどうやって断ろうかと考え始めたのだが、畳み掛けるように横山くんに説得されてしまう。


「男性恐怖症、治さないとこの先ずっと辛い思いをするよ。来年の長野出張の同行者は、俺じゃなくて須田さんだよ。副工場長に絡まれても俺は守ってあげられない」

「うん……分かっているつもりだけど……」

「浅倉も含めて、紗姫と同年代の女性は普通の恋愛を楽しんでるけど、羨ましくないの?
男性恐怖症を克服したら、紗姫も普通の恋愛ができるはずだよ」

「普通の恋愛……」


羨ましいと思った時もある。

桃ちゃんは大学時代からの彼氏と長年付き合っていて、たまに聞かせてくれる彼氏の話が楽しくて幸せそうで、素直に羨ましいと感じてしまう。

恋愛物のテレビドラマも好きでよく観るし、恋に一生懸命なヒロインに憧れたりもする。

ただ、私には無理だろうと諦めていたけれど、こんな私でもできるのだろうか……普通の恋愛が……。

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