モテ系同期と偽装恋愛!?
長野の宿で遼介くんは、皆んな大人だから大丈夫だと言った。
素顔の私が男性たちに構われても、女子社員に嫌われたりしないよと……。
その説が早くも崩れるのを目にしてしまい、心の中に動揺が広がる。
女子に嫌われたくない……過去に戻りたくない……そんな思いで繋いでいる手を離したが、すぐに捕まえられて、しっかりと繋ぎ直されてしまった。
離してくれない手から彼の顔に視線を移すと、少し垂れ目の双眼が大丈夫だよと私に語りかけていた。
時刻は始業の5分前。そろそろお開きにしないといけない時間で、横山くんが集まっている皆んなに向けて締めの言葉を口にした。
「そういう訳で、俺たちのこと温かく見守ってくれたら嬉しい。それと、最後にひとつ言わせて。
ガキの頃にさ、俺の彼女になったために他の女の子に意地悪されちゃった子がいたんだよね。俺、そういうことする子は軽蔑するけど、うちの社にそんな嫌な子はいないからよかったな〜」
私の斜め後ろを見ながら、ニッコリ笑ってそう言った遼介くん。
ヒソヒソ話している女子社員に釘を刺してくれたようだけど……。
恐る恐る後ろを振り向くと、作り笑顔の彼女たちに口々に言われた。
「私たちはそんなことしないから安心してね」
「そうそう、よかったねーって今、皆んなで話していたところ」