モテ系同期と偽装恋愛!?
ひとり戦う私の目から涙が滲んで溢れ出し、目尻からこめかみへと流れ落ちた。
すると肌への刺激がピタリと止み、ベッドが軋んで、体の上から彼の気配が消えた。
恐る恐る目を開けると……滲む視界の中で、彼はベッドの縁に腰掛けていて、苦しそうに顔を歪めて私を見下ろしていた。
目が合うと、悲しげに微笑む彼。
足もとに追いやられていた毛布を私の体に掛けてくれて、立ち上がるとなぜか、脱いだワイシャツを着始めた。
慌ててベッドの上に身を起こし、毛布で胸を隠しながら、その背中に問いかける。
「どうしてやめるの?」
「怖いんだろ? 無理させて、ごめん」
「ち、違うの! この怖さは、初めてのことに対する不安からのもので、遼介くんのことが怖い訳じゃなくて……」
隠しきれなかった恐怖心。それをごまかしたくて、身を乗り出して言い訳していると、ワイシャツを着終えた彼がまたベッドの縁に腰掛けて、私をそっと腕に抱きしめた。
「俺の役目はここまで。きっと紗姫が惚れた相手となら、震えることも泣くこともなく、セックスできると思うよ。
だから、その相手を早く見つけないとな……」
「それって……別れるということ……?」
「別れるもなにも、俺は偽物彼氏。その役目を下りて、ただの同期に戻るだけ」
「ま、待って! 遼介くんがいないと、私……」