幻想 少女日和

砂鉄

アナタとは、随分とご無沙汰。

子供の頃は、アナタの事で、ワクワクしたわ。

アナタに魅了された。

砂の中の宝物。

アナタを時間も忘れて搔き集めた。

私は、まだ、子供だったから、アナタで満足していた。

でも、今は違う。

砂鉄って言われても、もう、ときめか無いの。

アナタって、磁石に惹かれて付いてくるだけ。

そんなアナタには、もう、惹かれ無いの。

だって、私の方が磁石に惹かれる砂鉄みたいに、アナタに惹かれているのだもの。

でも、アナタは、私より、彼女に惹かれているの。

砂鉄は良いわよね。

磁石に惹かれるのが当たり前なのだから。






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