クールな先輩を恋の矢で射止めます
「分かりました!」
あたしはレジを任せて、持てるだけのメニューを持って外に出た。
ーカランカラン
外に出ると10人くらいのお客さまが待っている。
すごい…!仕事や学校帰りかな?
あたしは『お待たせして申し訳ありません。メニューをご覧になってもうしばらくお待ち下さい』と言いながら一人一人にメニューを配る。
横に広がってないから大丈夫だよね?
と心の中で呟いて、くるっと振り返ってお店に戻ろうとした時のことだった。
「花ちゃんさ、来月本当に戻ってくるかな」
「…………。」
近くで聞き覚えのある声が耳に入ってきた。