くるりんぱ=問題児!?
委員長=問題児!?

逃げない、めげない、諦めない


・★・


「知恵、待って!」


亜衣が追いかけようとすると、行く手を顧問によって阻まれる。


「はい、ストップ〜桐羽枝キャプテン。
ちゃんと指示出して。

指示出すのはキャプテンの仕事だよね」


悔しそうに顧問を睨みつけながら、みんなの前に戻る。


「…いつも仕事しないくせにこう言う時だけ、顧問ズラかよ」


巫美が吐き捨てる。


「巫美、もういいよ。
あとでちゃんと知恵に話聞きに行こう」


「桐羽枝さんは物分かりが良くていいですね。助かります」


ニコニコと笑顔になる顧問。


「先生、別に練習メニューまで見なくていいですよ。
普段見てくださってないので!」


「これは失礼。
でも、今日は仕事が早く終わったので見てますよ、これでも顧問なんでね」


「出て行かないように見張りたいだけじゃん」


「巫美、スリーメン始める。
早く並んで」


「……はーい」


ただひたすらに柚歌のニヤニヤ顔が視界の隅をうろつくのだった。

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