幸せに・・・なりたい。

**俺では駄目


あの小さかった愛浬亜が
人形みたいに綺麗になっていた。

俺には、アメリカに恋人がいる。

イザベルも美しいが
愛浬亜の美しさは、
イザベルも足元にも及ばない
ほどだった。

目をつぶっていて
これだけ、美しいなら
目を開けたら
どうなんだろう
って、考えていたら
愛浬亜が、またうなされはじめて

「いやっ!!いやっ、いやーっ!!!
こないでーっ、
あっちに行ってーっ、」
と、泣き叫んだ。

だから、俺は、
「愛浬亜!!大丈夫だよ。
   愛浬亜、問題ない。」
と、囁きながら
愛浬亜を抱き締めた。

すると、
「いやーっ!!さわらないで!!
 だれ?!きゃーっ
 お父さんっ!!、お母さんっ!!茜ーっ!」
と、暴れて、騒ぎ始めた。

俺が、何をやってもダメで
ナースコールしようとしたら
綾が入ってきて
「史人、退いて。」
と、俺に言って
「水樹さん、水樹 愛浬亜さん
高木です、大丈夫ですよ。
なんにも心配ないです。」
と、言って
片手で手を繋ぎ
片手で腕をさすると

だんだん、愛浬亜は、
落ち着いてきて
泣きながら眠りについた。

綾は愛浬亜の涙と汗を拭きながら
「史人、どうした?
いつ、帰国したんだ?」
「ちょっと前に。
なあ、なぜ、俺は、ダメで
お前は、大丈夫なの?」
と、言うと
「愛浬亜ちゃんは、
犯人の声を聞いてるんだ。

男性なのもわかっているから
自分の知らない男性の声は
脳が拒絶するんだ。
お前、長く愛浬亜ちゃんに
あってないだろう?」
と、言われたから
「ああ、10年以上合ってない。」
「だからだよ。」
と、言われた。

そうなのかと
思っていると
綾が、
「茜ちゃんは?」
「少し寝せないと
いけないと思い、変わったんだ。」
「そうか、俺も明日休みだから
俺が見るよ。
史人、どうする?」
「ああ、一緒にいるよ。」
と、二人で話しながら
二人で愛浬亜についた。
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