Last Letter~手紙がくれた想い~
「あとちょっとでできるんだ。
だから俺抜きで練習してて。
今日中には完成させるから。」
俺は音楽準備室に入る。
音楽室からは3人の音源が聞こえる。
それをBGMにしながら俺は鞄から楽譜を引っ張り出し作業を始める。
まず準備室にある小さなピアノの前に座る。
俺は昔、従兄弟にピアノを少し教えてもらっていた。
だから少しだけならピアノも弾ける。
昨日の続きを始めた俺は徐々に周りの音も聞こえないくらいに集中していって。
今ココがどこだとか、
今何時だとか、
何も分からなくて。
ただひたすら、音を組み合わせて行く。
「………できた」
準備室の扉を開けると同時に俺は呟く。
そうすると3人は振り向いた。
「「「お疲れ」」」