Last Letter~手紙がくれた想い~
「なんで大樹はそんなに他人に無関心なんだよ?」
前を向いた弘斗がボソッと呟く。
「どうしてそんな風にいられるんだよ?
なんでもっと興味を示さない?
周りをよく見ろよ。
お前は1人じゃないんだ。
周りのヤツにもっと、興味を持てよ」
俯いたままの小さな弘斗の呟き。
本当に小さな呟き。
それなのに俺の耳に、胸に、頭に入ってくる。
胸に染みて痛かった。
頭に響いて痛かった。
耳を塞いでしまいたかった。
「お前…冷静過ぎて人間じゃねぇみたい。
ロボットみたいで気持ち悪い。」
弘斗は立ち上がり教室を出て行った。
俺は動けなくて、ただ膝の上で握った拳を震わせることしかできなくて。
だって弘斗の言っていたことは全部、その通りなんだ。
俺はロボット
人間なんかじゃなく、
ロボットだから。
感情をどこかへ置いてきてしまった、
可哀想な人間なんだ。