Last Letter~手紙がくれた想い~
「おい、木村
神谷はどうした??」
古典の先生が俺に聞く。
「分かりません。
弘斗、どっか行きました。」
俺は俯いたまま、答える。
『ちょっと、木村
弘斗、どこ行ったのよ?
あんた、おかしいわよ??』
村瀬が俺の机を叩く。
その音が耳障りで、
こんなの、いつものことなのに
【バンッ】
我慢できなくて、堅く握った拳で机を殴った。
「お前、ウザイんだよ!!」
そう叫んだ俺は教室をあとにした。
古典の先生が俺の名前を呼んでいた気がしたが、
教室がざわついていた気がしたが、
俺は足を止めなかった。
弘斗…俺、お前にだけは一応興味持ってたんだぜ?
無関心なフリしてたけど、違う。
あれは照れ隠しなんだ。
お前は俺にとって初めて親友と呼べるヤツなんだ。
弘斗はそんな風に俺のこと、思ってないかもしれないけど、
俺は親友だ、って思ってる。
弘斗…頼むから、ロボットの俺を見捨てないでくれ…