死神喫茶店
2人はもう二度と戻っては来ない。


それを知っているのは、あたしだけだった。


「大丈夫だよ。あたしは2人の相談に乗ってあげてただけだから」


「あぁ~。夢羽ちゃんって家が厳しくて自由な男女交際ができないんだっけ。でもさ、瑠衣君となら大丈夫な気がするよね。


親の反対なんて押し切って、2人で幸せになれそうな感じがする」


そう言って、友達はほほ笑んだ。


「そう……だね……」


あたしは溢れ出しそうになる涙を押し込めて、そう言ったのだった。
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