死神喫茶店
☆☆☆

瑠衣は相変わらず夢羽を見ている。


そう分かったものの、この日は他の男子生徒たちから「可愛い」と言ってもらえて、あたしの気持ちは前向きになっていた。


ちょっとずつでいい。


瑠衣の視界に入るような女の子になれるように頑張って行こう。


一旦家に帰り、着替えをしてからバイトへと出かけた。


学校のある日は開店時間ギリギリの出勤になる。


そんな時は河田さんが掃除を終わらせておいてくれるので、あたしはすぐカウンターに立つだけでよかった。


「おはようございます」


いつも通り挨拶をして『ロマン』に入るとお客さんの席に河田さんは座り、コーヒーを飲んでいた。


仕事前の一服というやつだ。


「おはようモコちゃん。今日はやけに可愛いね」


そう言われて、あたしは頬が緩んだ。


今日は沢山の人に褒められているためなんだか浮き足立っている。
< 42 / 193 >

この作品をシェア

pagetop