太陽と月の後継者

あの夜

全てが終わった夜

ふたりはある約束を交わしていた。

「学校が始まったとき、全てを終わらせよう。」

もう終わったはずのことに、クロエは首を傾げた。

「僕らという存在を、世界から消すんだ。」

それは、全ての者の記憶から彼らに関することを消すということ。

つまり何も無かったことにするということ。

『...そうだね。もう、二度と同じ争いを生みたくない。利用されたくもないし誰も失いたくない。』

そう決めた二人、辛い決断だった。
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