You donot have other than(貴方以外ない。)

傷つける


その女性は、瑛斗の部屋で
会った人だった。
「なんでしょうか?」
と、言うと
「あんたのせいで、あれから
しらけて、瑛斗の気持ちが
離れたじゃない。
私を抱いていたら、あんたなんかより
私の方が、瑛斗にあっていると
わかったのに。
責任とりなさいよ。」
「なぜ、私に?
私は、あの時
彼とは別れました。
あれから、あってもいません。」
「煩い!あんたさえ
いなければ、瑛斗は、
私の所に帰ってくるのよ。」
と、わめきながら
私に近づいてきた。

逃げようとしたら‥‥
「いっ‥‥た‥い」
「‥‥あんたがっ、あんたが、わるいのよ。」
と、彼女は、叫んで去って行った。

私は、倒れてそのまま意識をなくした。

回りで、見ていた人がいて
直ぐに警察と救急車を呼んでくれた。

私は、私が勤める予定の大学病院に
運ばれ、直ぐに手術が行われた。

脇腹をかなり深く刺されていて
卵巣に達していた。
手術は、外科の水谷先生が
行ってくれたらしい。

ママと由姫が
駆けつけ

秋山のおじ様、おば様も
来てくれたらしい。

瑛斗も警察から話を聞かれて
終わり次第来たみたいだが
秋山のおじ様から、いきなり
殴られて
「何しに来た!
お前のせいだ、お前の浮わついた
気持ちが招いたんだ。
俺の大切な親友の娘さんなんだ。
あいつが、どれだけ乃愛を
可愛がって慈しんできたか
バカやろ!」
と、言った。

俺は、三井のおばさんに
「申し訳ありませんでした。」
と、土下座して謝った。

瑛斗のお父さんも
「璃子さん、本当にすまない。
俺達が、引っ越して来なければ
良かったんだ。
俺は、昴になんて
詫びたらいいのか。」
と、言うと
「直人さん、昴は、あなたの子供
だから、一緒にさせたかったんです。
でも、子供も同じ気持ちでは、
けっしてないと、よくわかりました。
私も無理強いしたのかもしれません。」
と、言うと
「そんなことない。
璃子は、二人の気持ちを尊重して
いただけだから。
でも、本当に心にも体にも
乃愛ちゃんに傷をつけて
ごめんなさい。」
と、秋山のおば様は言った。
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