幻が視る固定未来
玄武たる門
――あぁここではっきり言っておこう。本当に木下は優秀な召使いなのだろうか。

否! 断じて違うと言いきってやる。

だからこの三日間という自国の日々を今までの記憶の中で一番濃く記憶している。
まず何があったか分かりやすく簡潔に答えてやる。しかも一言だ。


“付いてき過ぎ”


いつ何時だろうともオレの傍にいて何も言わない限り黙ってついてくる。

召使いとしては当たり前? 

すでにそんなレベルではない。本当に何も言わないと付いてくる。それは屋敷だろうが外に出ようがお構いなしに。
唯一ついて来なかったのが朝、玄関までしか見送りに来なかったこと。結局はオレが言ったことだけど。
言うまでもなく何をするにも付いてくるってことは風呂場に行こうとしても同じこと。けど付いてくるだけだと思っていた自分を不覚としか言いようがない。木下有希乃という召使いはどんな時にも油断してはいけない。
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